ビジネスをしていれば、売上を上げることは常に意識する必要があります。
当然売上がなければ会社は存続していけませんので、経営者の方は日々マーケティング活動や販売促進を試行錯誤しながらやっていると思います。
売上を上げるといっても、方法はいろいろあります。
値上げをする、新規顧客を獲得するなどなどいくらでもありますよね。
その方法の中に客単価を上げるというものがあります。
値上げをしたり、新規顧客を獲得することも手ではありますが、購入のハードルが高くなったりコストや労力がかかったりと、デメリットもあるんですよね。
客単価を上げることは長期的に見てもビジネスにプラスになります。だからこそ、すごくオススメです。
とはいっても、どうすれば客単価を上げることができるのかわからない方もいると思います。
そこで今回は、値上げせずに客単価を上げる方法とは?売上をアップさせた成功事例をご紹介というテーマでお話していこうと思います。
客単価とは?
客単価とは、お客様が1会計当たりに支払う金額のことを指しています。
例えば店舗ビジネスの場合、来店数が増えても客単価が低ければ売上は伸びません。
しかし、来店数が増えなかったとしても、客単価が上がれば売上を伸ばすことができるのです。
また、間違った方法で客単価をあげようとしてしまうとかえって客単価を下げるという事態になりかねるということを理解することも重要です。
客単価をあげるメリット
客単価をあげるメリットはやはり、売上が伸びることです。
ニッチな業界では特に、新規顧客を獲得するための集客を行うよりも、客単価をあげるための取り組みをしたほうがコストもかからず、効果的に売上に繋げられるでしょう。
また顧客サポートに集中できるというのもメリットの一つです。
客単価をあげることで、顧客数は減ります。
一見デメリットのように感じるかもしれませんが、それに見合う単価があるのならむしろメリットです。
なぜなら顧客数が減れば、顧客サポートの労力が減るからなんですよね。
商品は売って終わりではなく、売ってからがスタートという意識を持っている方ならよくわかると思います。
顧客のフォローをしていくのは本当に大変です。すごく労力もかかります。
そのため、顧客数が減るということはその労力が減り、サポートに集中できるということです。
仮に単価が低い場合、売上をあげるためには多くの顧客に商品を売ることになります。
しかし、購入者が増えて多くの顧客ができれば、その分サポートする人数も増えて手が回らなくなってしまいます。
サポートが不十分であれば顧客満足も下がり、リピートはされません。
そのためまた新しい顧客を集客することになり、またサポートに手が回らなくなるというずっと大変なスパイラルに陥ります。
あなたがきちんと顧客に向き合うための時間を確保するためにも、単価を上げることはすごく重要なのです。
客単価の計算方法
まずは売上が決まる計算式を押さえておきましょう。
売上=商品単価×購入数
という式です。
では、客単価はどのように計算するのかというと、
1人あたり平均購買回数 × 1回あたり平均購買金額(購買商品数量 × 平均購買商品単価)
という式で割りだすことが可能です。
売上アップの選択肢の一つに過ぎない
今回は、客単価を上げる方法をお伝えしていきますが、売上を上げる方法は何も客単価を上げることだけではありません。
新規顧客を獲得するために集客に力を入れてもいいですし、リピートをしない顧客を増やす施策でもいいわけです。
業種や商品・サービスによって、客単価アップに向き不向きがあったりもします。
そのため、客単価アップは売上を上げるための選択肢の一つに過ぎないということであり、客単価アップ以外にも売上を上げる方法はあるという視野を失わないようにしてくださいね。
客単価を上げる4つのポイント
客単価を上げるためには、次の4つの最低でも1つを実現するということがポイントになります。
・一人あたりの購買回数を増やす
・購買してもらう商品の種類を増やす
・一回1種類あたりの購買個数を増やす
・平均商品単価を上げる
この4つをそれぞれしっかりと考えることが重要なんですよね。
客単価を上げるといっても何をどうするかがざっくりしています。
全部同時に上げることは大変ですので、まずは購買回数を増やすのか、購買個数を増やすのか、商品単価を上げるのか、など個別でできるところからやっていくことがいいでしょう。
仮に全部プラスとなって合わされば、客単価はグッと伸ばすことが可能になります。
客単価を簡単に上げる秘密を動画でより詳しく解説しております↓
併せてご覧くださいね。
客単価が下がる原因
客単価アップを考えていくためには、逆に客単価が下がる原因も押さえておく必要があります。
売上を上げるためにやっていたことが、結果的に客単価を下げていたなんてこともあり得ますので、注意しましょう。
では、客単価を下げる原因を順番に解説していきます。
クーポンや割引などの安易な値下げ
客単価が下がる一番の要因は値下げです。
客数や購入点数は増えるかもしれませんが、客単価は確実に下がります。
1つ当たりの商品の値段が下がっているので当然ですよね。
在庫処分などの意味合いを持っての値下げは売上をあげるための手法として使われていますし、間違っていません。
ですが、顧客単価という視点においては悪手です。1度値下げをすると上げるのが難しくなります。
よく新規顧客やリピーターを獲得するために、クーポンや割引などの手法は行われます。
そうした方が集客もできて売上に繋がっているように思いますが、客単価を下げてしまっているんですよね。
また、商品の値段が安いからという理由で興味を持った消費者は、長期的な優良顧客になってくれる可能性は極めて低いです。
なぜなら、安い値段で判断して買ってくれただけだからです。
誰でも同じものなら出来るだけ安い方がいいですよね。私も家の近くにある中で、一番安いスーパーによくいっています。
つまり、その会社の理念やブランドには興味がないということです。それではすぐに他に安くていいものが見つかれば離れていきますよね。
知らないうちに価格競争に巻き込まれ、いずれ薄利多売のビジネスになってしまいます。
だからこそ、下手に値下げをするのはオススメしません。
新規顧客にこだわりすぎる
2つ目の原因は、新規顧客の獲得にこだわりすぎることです。
もちろん、ビジネスを多くの人に認知してもらい、大きくしていくためには新規顧客を獲得することも重要です。
しかし、顧客獲得には「1:5の法則」というものがあり、新規顧客の獲得には5倍のコストがかかると言うデータがあります。
個人や小さな会社では労働力は限りあるものですので、「売上を上げること=新規顧客の獲得」といった考え方で行動をしてしまうと時間もお金もどんどんなくなってしまいます。
そして、売上も満足に上がらないという事態に陥ります。
既存客を離脱させる
3つ目の原因は、既存客を離脱させることです。
先ほどの新規顧客の獲得にこだわりすぎることにも関連します。
新規顧客の獲得ばかり力を入れていると、既存客をほったらかし状態にしてしまう可能性が高くなります。
そうなれば、既存客からリピーターは増えず、客単価は下がります。
既存客はリピーターに繋がる最も大切な存在です。
リピーターがいることで、ビジネスは安定していくものです。
だからこそ、どうすればリピーターになってくれるかを考えることも結果的に売上に繋がっていきます。
値上げをせず客単価を上げる方法
さて、ここからは客単価を上げたいけれど、どうすればいいかわからないという方のために、客単価を上げる方法についてお話をします。
様々な手法がありますが、その中から値下げをせずにいかに客単価を上げていくかという点に着目して、紹介します。
商品のラインナップを増やす
商品のラインナップを増やすことは、客単価アップに繋がります。
常にニーズを把握して、売れ筋の商品を揃える必要があります。
しかし、あまり商品のラインナップを広げすぎてしまうと、仕入れや選定にコストがかかってしまいます。
適度なバランスを保って、ラインナップを増やすことが大切です。
新商品を販売する
新商品の販売は、どんなに長く続く企業でも必須です。
ずっと同じ商品で何年も運営をしていけるほど社会は甘くありません。
ロングセラーの商品も味を増やしたり期間限定商品を作ったり、パッケージを変えたりなどして飽きさせない工夫をしています。
定期的に新しい商品を出すことで飽きさせないようにしなければなりません。
ただ、人は新しいものに対して強く興味を持つ性質がありますが、同時に新しいものに対して恐怖や不安感を感じます。
既存顧客であれば企業との信頼関係があるので、この不安を払拭できます。
既存顧客の客単価を上げることを狙いましょう。
頻繁に新しいものを出すのは企業としても難しいです。よほどコアなファンでもない限りは面倒になって顧客が離れることもあるんですよね。
そのため、1~3年に1度を目安にすると良いでしょう。期間限定商品として出すのも話題性を取れるので有効です。
ただ注意点としては、とりあえず新商品を販売するのではいけません。
商品の開発より消費者による消費のスピードの方が速いため、基本的に新しいものを求めています。
「もっと~だったらいいのに」「~があったらいいのに」という思いを抱いていることが多いんですよね。
そのため、この思いを満たすような商品を作る必要があります。
・既存の商品を改善
・既存の商品と組み合わせて使うもの
・既存の商品の別バージョン
といったようにするば、買いたいと思ってくれるのです。
高額商品を販売する
高額商品であればその他の商品より価格が高いため、客単価もその分上がります。
高額になるほど購買のハードルが上がり、買う人はいなくなると思うかもしれません。
しかし、それは思い込みです。
実際に、家や車などの高額商品も売れていますよね。
それは高額であっても買うに値する価値を感じているからです。
人は、価格以上の価値があれば買うということです。
実際に高額商品を営業で売る方法はこちらで解説しておりますので、併せてチェックしてみてください↓
そのため誰でも高額商品を売ることは可能なのです。
もし、あなたが扱っている商品の価格が数万円以下のものしかなければ、ゼロが1、2つ多めに付く商品を考えてみましょう。
弊社では、経営者・起業家向けの多くの商品・サービスを販売しています。その中でセールスライティングを学べる動画教材があるのですが、10万円ほどで販売していました。
しかし、顧客の声に耳を傾けると
「見て学ぶだけだと、実際に自分の書いたものがいいのかわからない」
「自分で動画で学んでも、いざ実践しようとすると行動に移せない」
という声が多くありました。
そこで動画教材だけでなく、講師がマンツーマンで指導するセールスライティング講座というサービスを販売しました。
価格は100万円近くとても高額ですが、実際に多くの方にご参加頂いています。
それもただセールスライティングのテクニックを教えるのではなく、実際に課題に取り組んでセールスレターを作成してもらいます。
そして完成したら講師に添削してもらい、どんどん課題をこなしていただきます。
講師がいることで、分からなければすぐに質問できますし、実際に作成したセールスレターを添削してもらうことで、自分に何が足りないのか、何を修正するべきか明確になるんですよね。
そのため、一人ではなかなかできなかった方にとっては、価格以上の価値を感じられます。
価格以上の価値を感じれば、どれだけ高額商品であっても売れるのです。
商品名を変える
商品名を変えただけで売上が倍になることもあります。
商品名は、商品をイメージさせるキャッチコピーのようなもの。
売れない商品も中身は変えずに、商品名を変えて大ヒットすることもしばしばあるんですよね。
例えば、「お〜いお茶」もその一つです。
今は多くの人から親しまれている商品ですが、昔は「缶入り煎茶」という商品名で売れ行きはイマイチでした。
消費者からは、読み方がわからないという問い合わせが殺到したそうです。
調査を行ったところ、煎茶(せんちゃ)という呼び名が浸透していないことが発覚しました。
そこで1989年に「お〜いお茶」に改名したのです。
改名後、売上は6倍にも急増しました。
「お〜いお茶」のほうが、覚えやすいというのもあり、わかりやすさ、親しみやすさからヒットにつながった例と言えます。
もし今、売れ行きがイマイチな商品があれば、一度思い切って商品名を変えてみるのも手かもしれませんね。
アップグレードを促す
商品によっては、あとから付け加えたり、変更ができるものもあります。
例えば、ゲームなんかもその一つです。
任天堂switchやプレステーションなどのゲームソフト自体は5000円~7000円ぐらいです。
プレイするためには買う必要がありますが、その後定期的にバージョンがアップグレードができたりします。
中には、課金することで特別なキャラクターが使えるようになったり、新しいステージも楽しめるようになります。
もっとゲームをやりこみたい人にとっては、とても嬉しい要素であり実際に課金して楽しみます。
このように定期的にアップグレードを促すように仕掛けるのも、客単価をあげる一つの手です。
逆算して考えるのであれば、あとからアップグレードできる商品に設計することも重要ですね。
まとめ買い
一度の買い物で多くの商品をまとめ買いしてもらえれば、客単価アップになります。
例えば、
「1個105円 3個買うと300円」
「〇〇円以上の購入で送料無料」
「〇〇円以上買うと〇%off」
「〇日まで!○○お買い上げで○○プレゼント!」
「今定期購入を申し込むと○○が無料!」
このようにもともと買おうとしていた商品に少し足すとお得になる!と謳って購入を促します。
これは特に数を売りたい商品で行うと有効です。
例えば、在庫が残っている商品や季節ものの商品など、残ると在庫を圧迫する商品を売る際に使えるんですよね。在庫は残っていても利益になりませんので、景品やまとめ買いなどでうまく売上に繋げましょう。
マッサージやエステサロンでは回数券を発行して先に1年分の料金を貰うことも可能です。
「10回分の料金で12回できます」というとお得感がありますよね。
お客様も先にお金を払っていますし、せっかくだからちゃんと通おうと思います。
喫茶店でもコーヒー券を発行していたりしますよね。大体2杯分お得になることが多いです。
ただ注意してほしいのは、やりすぎると利益がなくなってしまうということです。
まとめ買いを行うとどうしても利益率は下がります。
ですが、在庫を圧迫したり集客できていないという問題を解消するにはかなり有効な手段ですので、様々な企業や店舗が実施しています。
ただ、やたらめったらお得にすると本当に利益が取れなくなってしまいます。
送料を無料にしても困らない、無料にしても困らない回数などを見極めて実施しましょう。
価格によって特典をつける
価格によって特典をつけることも効果的です。
「3000円以上の買い物は送料無料」と購入価格によって特典がつくものを見たことあるいは利用したことがあるのではないでしょうか。
ユニクロの「靴下3足セットで割引」というのも、それにあたりますね。
人にお得と思わせることで購買に繋げます。
松竹梅の法則
松竹梅の法則とは、3段階の選択肢があったとき、真ん中のものを多くの人が選ぶという心理傾向のことです。
極端の回避性ともいわれ、人は失敗したくないという心理が働くため、1番高いものや1番安いものを無意識に避けようとするんですよね。
高いものは「贅沢だ」「損するかもしれない」と考え、安いものだと「品質が良くないかもしれない」「貧乏だと思われるかもしれない」という考えが働くため、真ん中を選ぶ傾向があるのです。
割合は「松=2:竹=5:梅=3」となっています。
竹を買うのが半分で、お得なものでいいという人が梅を、高くても高品質を求める人が松を買います。
実際に松竹梅の法則を活用する場合、まず竹に一番売りたい商品を置きます。
その下位互換を梅に、上位互換を松に持ってくるのが基本となります。
上位商品は下位商品の要素を全て持つことも必須です。
松・・・A,B,C+D,E
竹・・・A,B,C+D
梅・・・A,B,C
商品の作り方についてですが、竹は従来通りのものを作ります。
松は多少手間がかかっても高級な商品にしましょう。
梅ですが、安くてリスクも低く労力がかからない商品にします。梅に労力を割くとそこに時間を取られ、本来売りたい竹を十分に売れなくなる可能性があります。
商品を売るときには、まず松の商品が目に入るようにします。次に竹、梅と目に入るようにします。
アンカリング効果という、最初に見た数字を基準にしてその後のものの印象を左右される人間の性質を利用して、よりお得感などを演出していくものです。
ただ注意点としては、選択肢を2つにしたり4つ以上にするのはお勧めしません。
2つにした場合、7割の人が安い方を選ぶため、客単価が上がりません。
選択肢を1つ増やすだけで約4割のお客様が安いものを選ばなくなるのです。
4つ以上になると選択回避の法則という心理が働くため、「買わない」という選択肢をする人が増えてしまいます。
飲食店のように、入った段階で買うことが決定している場合は良いですが、まだ買うか決めてない段階で多くの選択肢を出されると人は面倒に感じて「後にしよう」「一旦帰ってから考えよう」となり、購買に至らなくなります。
動画でも深堀して解説しております↓
クロスセル
クロスセルとは、お客様が購入した商品やサービスと関連性の深いものを追加して販売することを狙うテクニックです。
「ついで買い」を発生させることで客単価を上げる手法となります。
クロスセルは様々な業種で取り入れられています。
マクドナルドでハンバーガーを買った際に「一緒にドリンクはいかがですか?」と聞かれたことありませんか?
それがクロスセルです。
他にも、車を買った際にカーナビやオーディオを勧めたり、革靴を買った際に防水スプレーを勧めるパターンも代表的な例です。
クロスセルは顧客にとってもメリットのある情報を伝えたうえで同時購入を検討してもらえます。
そのため、スムーズに販促することができるのです。
ただ注意点としましては、お客様がメリットを感じられなかったりすると押し売りと思われてしまうことです。
あくまでお客様が必要とするものを勧めることを念頭に置いてください。
セット販売など、よりお得に手に入る方法を知らないお客様に対してアドバイスをするような意識で行いましょう。
「得をした」「効率が良かった」と思わせる必要があります。
アップセル
アップセルとは、商品やサービスを購入しようとしているお客様に対して、より高価な上位の商品を購入してもらうための手法です。
自動車を買うときにシートやハンドルの質、色を選べたり安全装置をつけたりなど、様々なオプションなどをつけてアップグレードすることがありますよね。
これがアップセルです。
アップセルは、買うことを決めているお客様に対して行いましょう。
まだ買うか決めていない人に行っても押し売りになりかねません。
比較的高価な商品の方が成功率が高く、自動車や家電などの成功率が高いです。
上位商品を買うことで得られる優越感やプレミア感を刺激することがポイントです。
また、クレジットやローンを利用することが多いため、アップセルをした場合の差額を「毎月○○円足すだけでグレードアップできます!」と示すことでお得感を演出できます。
注意点としては、あまりしつこく勧めると押し売りになってしまうので引き際を見極めることが大切です。
お客様が求めているだろうポイントを突くことが必要です。
求めていないのに勧めてしまうとこちらが売りたいだけだと思われてしまい、最悪の場合購入をやめてしまうこともあります。
お客様の求めているであろうことを提案し、アップセルを狙うようにしましょう。
接客力の向上
直接お客様と接する店舗ビジネスであれば、なおさらスタッフの接客力を向上させること重要です。
先ほどのクロスセルやアップセルも、スタッフが提案することでできるものになります。
相手にとって気持ちのいい接客をすることができれば、
「この人から買いたい」
「ここのお店なら信用できる」
「安心して買い物ができる」
など、リピーターになってくれる可能性も高くなります。
一方で、接客を好まない人もいるため、お客様の態度をよく観察して、柔軟に対応することが大切です。
POPを活用する
POPは、店頭や店内に掲げられるポスターなどのことを指します。
あなたはPOPを活用していますか?
もしPOPを付けていないのであれば、非常にもったいないです。
POPを活用していないということは、セールスをしていないのと同じです。
商品をただ置いているだけという状態なんですよね。
POPをうまく工夫していくことで、客単価はアップします。
例えば、ドンキホーテはあらゆる商品にPOPが貼ってあります。
思わず見てしまいませんか?
見ているとなんだか楽しい気分になりませんか?
POPは商品の魅力を伝えるとだけでなく、楽しい気分やワクワク感を演出することが大切です。
また生産者情報など、商品の品質や信頼性に関わる情報をPOPで説明することも有効です。
お客様が商品を選ぶ際に参考にすることができますし、購買意欲を高めることもできるのです。
またPOPを作るだけでなく、貼る場所や文字の色も工夫して作成しましょう。
実際のPOPのデザインや作成方法は以下の記事で詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。
ディスプレイを活用する
ディスプレイを活用することも有効な手段です。
アパレルショップには、服を着たマネキンがよくおかれていると思います。
マネキンを見ることで、
「この服をこの組み合わせで着るとこんなファッションになるんだ」
「この服と組み合わせれば相性がいいんだ」
というように自分が着るときのイメージが浮かびやすいですよね。
携帯ショップにも、実際に操作できるスマートフォンがおいてあります。
購入する前に実際に触ってみることで、大きさや質感、操作感覚などを身をもって体感することができます。
こういったディスプレイがあることで、お客様が商品購入後のイメージをしやすく、購買意欲の向上に繋がっていきます。
ディスプレイは、トレンドや季節にあったものに変えていくといいかもしれません。
優良顧客に割引しない
優良顧客に対する割引は、客単価を下げてしまう施策の一つです。
しかし、多くの企業がやっているんですよね。
「1年間に◯◯円以上購入していただいた方は◯◯会員となり、全商品◯◯%引きで商品を購入できます」といったものをみたことはありませんか?
今まで割引をしなくても購入してくれたお客様に対して、わざわざ割引する必要はありません。
優良顧客には対してやるべきことは割引ではなく、「大切なお客様であるあなただけに」という意味を込めて優良顧客にしか購入できない商品やサービスを提供することです。
そうすることで特別感を与えることができ、客単価を上げながら顧客満足度も高めることができるのです。
優良顧客に特別な案内をする
優良顧客と呼ばれるお客様は、多くの商品をあなたから買っていますし、もっと商品を買いたいと思っています。
そのような方は大切にしなければいけません。
せっかく、お金を使いたいと思っているにも関わらず、使う機会がないのは買う側にとっても売る側にとってもいい状態とは言えません。
そこで、優良顧客の方に対して特別な案内をするのです。
「このサービスは特別なお客様にしか案内しておりません」
「一般では公開しておらず、特別なお客様にしか販売しておりません」
このような提案をすると、優良顧客は自分が特別扱いされたことに喜びを感じて購入してくれます。
すでにお互い信頼関係もできていますので、高額商品でも買ってもらうことができます。
弊社でも実際にコンサルティングやプロデュースなど、通常では募集していない高額サービスを優良顧客の方だけに個別で案内したりします。
高額であっても、価値を感じた方は喜んで購入してくれます。
お客様にとってメリットがあることや喜ぶことをするのは、商品提供者として当然の義務です。
新規顧客と優良顧客、同じ扱いをするのは不平等で満足度を下げることにもつながります。
優良顧客には特別な案内を提供するようにしましょう。
購入時のフォローの徹底
購入時のフォローを徹底することもすごく重要です。
その後のリピートや関連商品の購入など売上に大きな影響を与えるからです。
フォローがなければ、売って終わりという印象を与えてしまいます。
商品を購入した側からすると、大事に思われていないと思われかねません。
フォローといっても、不明な点の質問を受け付けたり、特典をプレゼントしたりやり方はいろいろあります。
弊社では、購入者限定でフォローアップセミナーを無料で開催しています。
それも月に8回です。
ZOOMで開催しているのですが、当日参加することができなくても録画をサイトから見ることもできるようにしています。
マーケティングから自己啓発まで幅広いテーマを扱っているので、自分に必要なものを選んで学ぶことができるんですよね。
参加費は無料だからと言っても、決して手を抜いているわけではありません。
有料で販売しているクオリティでやっています。
それもあってか毎回欠かさず、セミナーに参加してくれる方もいます。
そのため、購入者にとってはとてもお得感があり、さらに価値を感じてもらうことで1回限りの関係ではなく、その後の関係も続いていきます。また別の商品を購入してくれる方もいます。
このようにお客様にここまでやってくれるんだという満足感を抱いてもらうことで、その後はこちらから売り込まなくてもお客様の方から購入されるようになります。客単価も自然と上がっていきます。
支払い方法の選択肢を増やす
未だに支払方法は現金のみのところもありますが、これはかなり大きい損失だと思います。
誰でも常に多くの現金を持ち歩いているわけではありませんよね。
また最近はキャッシュレス決済が増えていますし、今後はアプリやクレジットカード決済が一般的になっている可能性もあります。
また現金では支払いしにくい高額な商品でもクレジットカードの利用ができることで、手軽に決済できます。
また、分割支払いも用意することで、購入するハードルも低くなります。
このように、支払い方法の選択肢を増やすことによって、客単価アップを期待することができます。
客単価を上げて売上アップさせる事例
ここまでは、客単価を上げるための具体的な方法を紹介しました。
では、実際に客単価を上げて売上アップに成功した企業はどのような取り組みをしているのでしょうか。
以下では、客単価を上げるための具体的な取り組みを業種別の事例として紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
飲食店
飲食店は、新メニューのおすすめがしやすい業界です。
客単価をアップする一つの方法として、メニューを工夫することができます。
季節限定の旬な食材を使った料理などがそうです。
今の時期しか食べられないメニューであれば、お客様も少し値段が高くても頼んでくれるようになります。
期間限定メニューも考えられますよね。
他にも松竹梅の法則も活用することができます。
弁当屋ではよく見かけますよね。
松竹梅とラインナップを用意することで、3段階の選択肢があったとき、真ん中のものが選ばれやすくなります。
そのため、一番売りたいメニューの値段を高めに設定して竹にしておくことで、客単価が上がると考えられます。
また、メニュー表の構成を変えることも効果があります。
例えば、料理とドリンクがそれぞれ別のページにあった場合、料理だけ頼みたい人はドリンクまで見る可能性は低くなります。
そこで料理の横にオススメのドリンクを載せます。
そうすることによって料理を頼んだ人がそのページを見てついでにドリンクも頼みやすくなるんですよね。
反対にドリンクのところにはオススメの料理を載せるといいでしょう。
このようにメニューの構成を工夫するだけでも客単価は上がっていきます。
アパレル
アパレルは、特にクロスセルを活用しやすい業界です。
あなたも一度は、シャツとパンツを同時に買ったことはあるのではないでしょうか?
上下の組み合わせで合うから買ってみようとかそんな経験があるかと思います。
シャツやパンツ、ジャケット、ベルト、シューズなど関連商品は多く存在します。
これらの関連商品を合わせてコーディネートが決まった姿を鏡で確認してもらうことで、購買欲求を刺激することができます。
また店員も堅苦しくなく、フレンドリーに接客してくれます。
そのため、買う側からしたら話しやすい・話しかけやすくなりますよね。
店員が相談しやすい存在であり、アドバイスが的確なほど信用しやすくなり、おすすめする商品は間違いないと認識するようになります。
つまり、接客も売上に大きく影響するということです。
アパレル業界は、クロスセルでどれだけ多くの商品を買ってもらえるかが重要ですので、接客も含めていろいろ客単価を上げるための工夫ができそうです。
美容室
美容室は、メニューが複雑で最終的にかかる金額が分かりづらいことがあります。
まずは、シンプルでわかりやすいメニュー表にすることを心がけるといいかもしれません。
サービス内容と価格が明確になるだけで、お客様の不安を取り除くことができるんですよね。
またシンプルにわかりやすくするだけでなく、メニューを見せながら追加のオプションを勧めたり、セットでどれだけ安くなるかも記載することで実際に客単価が上がった美容室もあります。
また単価を上げるための手法としてクロスセルの事例もあります。
ある美容室では、トリートメントを小分けにして、2週間に1回使う高級トリートメントとして売っています。
美容室でやってもらったような髪を自分の家で再現できるんですよね。
その結果、半数以上のお客様が購入する人気商品になったのです。
このように物販も取り入れることで、効率的に客単価を上げることもできるわけです。
ECサイト
ECサイトもクロスセルが効果的と知っていましたか?
Amazon が分かりやすい例です。
何か商品をカートに入れると他の関連商品が表示されますよね。
私もついつい見てしまうことがあります。
そこで合わせて買ってもらうことができれば、客単価はその分上げることができます。
他にも、カートに入れると「3,000円以上で送料無料」「3点目以降は20%割引」のような購入価格による特典を付けているところもあります。
自動で表示される仕組みであれば手間もかからず、自然とお客様一人一人に対してクロスセルすることができます。
ニュースパイラル
ついでに、弊社の事例も紹介したいと思います。
webマーケティングを主としているので、商品の販売も基本的にネット経由です。
セールスレターと呼ばれる商品を売るためのページに決済システムが埋め込まれており、そこから購入できるようになっています。
キャンペーンなどで商品を販売するときは、メールやLINEで顧客に案内をするのですが、客単価を上げるために購入後にあるしかけをしています。
それは、アップセルページを設定するということです。
通常、商品を購入したら御礼を伝えるサンキューページというものを表示させるのが一般的です。
ですが、御礼と同時に購入者限定の特別な商品の案内のページを表示させます。
そうすることで、購入した人は今だけの特別な案内だと認識し、そのページから新たに購入する方もいます。
例えば、
・メルマガの教材の販売であれば、購入後にステップメールの教材の販売ページ
・セールスライティングの教材の販売であれば、購入後にオファーの作り方の教材の販売ページ
というように関連する商品のページを設定しています。
そうすることで興味がある人は購入までつながり、客単価も自然と上がっていくのです。
まとめ
今回は、値上げせずに客単価を上げる方法とは?売上をアップさせた成功事例をご紹介というテーマでお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。
ビジネスを続けていくには売上が必要不可欠です。
売上を上げるためには値上げをしたり、新規顧客を獲得することも大切ですが、コストや労力がかかったりかえって大変なこともあります。
そこで効率がいいのが、客単価を上げることです。
客単価を上げることは、新規顧客を獲得するほど労力もコストもかかりませんし、長期的に見てもビジネスにプラスになっていきます。
そのため、どのようにして客単価を上げるか迷っていた方は、ぜひ今回ご紹介した方法を取り入れてみてください。
そうすることで、今よりも売上が伸びていくとともに幅広くビジネスを展開することができるようになるでしょう。
客単価を上げていくことができれば、少ない顧客数でも大きな売上を生み出すことができます。
弊社も実際に今まで少ないリストから何千万、何億円という規模の売上を作ってきました。
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