古典で学ぶ営業のコツ -かぐや姫を引き留める5つの方法-

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はて古典?なぜ?

皆さん、突然ですが、
『竹取物語』という古典文学を知っていますか?

今では「かぐや姫」というタイトルの絵本でよく知られているかもしれませんね。
ご存知の方も話の流れを簡単におさらいしておきましょう。

 

竹から生まれたかぐや姫は、竹取のおじいさんとおばあさんの下ですくすくと成長し、
大変美しい女性となりました。その美しさから多くの貴公子たちから求婚されます。

しかしかぐや姫は伝説上の宝物を持ってきた人と結婚する、
と無理難題を言って貴公子たちを退けます。

 

そこへなんと帝(天皇)までもがかぐや姫に求婚しますが、
姫はそれさえも断ってしまいます。

 

そんなある日、かぐや姫はおじいさんとおばあさんに
自分が月の国の者であることを打ち明けます。
人間ではなかったために求婚も断り続けていたわけです。
さらにかぐや姫は月へ帰らねばならないと別れを悲しみます。

 

おじいさんとおばあさんは帝に協力してもらって、
かぐや姫を迎えに来る月からの使者に対抗しようとしますが、
月の使者に人間が勝てるはずもなく、
悲しみの中、かぐや姫は月へと帰っていったのです。

 

この話は平安時代に書かれたものです。
日本最古のSF物語とも言われています。
改めて読むとなかなか面白い内容ですよね。

 

・・・いやいや、これと営業に何の関係があるのか。

 

では考えてみてください。
かぐや姫は本当に月へ帰るしかなかったのでしょうか。

 

かぐや姫の中で
月へ帰る(あらがえない)  地球に残る(悲しみは天人によって忘れることができる)
と「月へ帰る」方が優先されていたのかもしれません。

 

そう考えると、アプローチの仕方によってはかぐや姫を
引き留めることも可能だったとも言えます。

 

さて、かぐや姫を地球に留めるためにはどんなアプローチが必要だったのか、
現代の営業場面とつなげてみましょう。

 

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かぐや姫を引き留められなかった問題点

かぐや姫を止められなかった原因は何だったのか、
まとめると、

①かぐや姫に説き伏せられたおじいさんとおばあさん
②かぐや姫に言われるまま宝「だけ」を持ってこようとした貴公子
③月の使者を前にして全く動けなかった地上の者たち
④月の使者に嘘をついてだまそうとしたおじいさん
⑤悲しみながら帰えるかぐや姫に「行かないで」と自身の要望を主張しただけのおじいさんとおばあさん

およそこのような点が挙げられます。
少し補足説明しておきますね。

 

①については、「結婚は成人した女性ならば必ずするものだ」
というおじいさんの意見に対して、かぐや姫は「よく知りもしない相手とはできない。
求婚してくる人たちの想いの強さは比較できないから、宝を持ってきた人を最も想ってくれる人と判断する」
と強い姿勢で訴えました。
その強さにおじいさんは押されてしまったのですね・・・。

 

④については、かぐや姫を屋敷に隠していたので、月の使者はかぐや姫を出すように催促します。
そこでおじいさんは「ここにいるかぐや姫は月の使者が探している姫ではない云々」
とだらだら嘘を言います。
(内容は割と苦しい言い訳ばかりです)しかし月の使者は気にも留めませんでした。

 

ここだけを見ても、かぐや姫が帰ってしまったこともうなずけます。地上に魅力を感じませんから。
もちろんおじいさんおばあさんには育ててもらった恩があります。
実際帰るとき、かぐや姫は涙を流していますし。
ここからいかにかぐや姫を説得できるのか、それが営業の見せ場です。

つまりいかに地上と自分自身を魅力的に見せていくかが要となります。
次章で見ていきましょう。

 

営業場面と重なる問題点と解決方法とは?

やっと営業の話ができますね・・・。
前置きというか、前提が長くなってしましました。
読み進めていただいた方々、お疲れ様です。

 

ここからが本題となります。どうかもう少しお付き合いを。
さて、かぐや姫を止められなかった原因を現代に置き換えていきましょう。

 

主張できる環境をつくる

①かぐや姫に説き伏せられたおじいさんとおばあさん
→現代でもよく見かける場面だと思います。
相手に説き伏せられて自分の主張もろくにできず終わるのです。
持ってきた商品の魅力を何も伝えられないまま、帰るしかない状況とは何とも悲しいものです。

 

ではこの状況を解決するためには何が必要なのでしょう?

 

それは自分の土壌に相手を誘導することです。

 

例えば相手との共通点を瞬時に判断して、導入の話題を作ります。
例えば相手の話すテンポにこちらが合わせます。

 

そうして警戒心を徐々に解いていきます。
かぐや姫の場合、結婚、異性に対して警戒心を持っています。
かぐや姫が興味を持ちそうな話題を振ってきっかけを作ります。
そこで興味を持ってくれたら話を広げて結婚(営業でいえば商品)につなげていきましょう。

 

求められるモノだけではダメ

②かぐや姫に言われるまま宝「だけ」を持ってこようとした貴公子
→これは相手(お客さん)に求められるモノ「だけ」を提供したことと同じです。

 

そもそもかぐや姫は(それが求婚を断る口実でも)数いる貴公子たちから
一人に絞ろうとしていたのです。
そこへ求められたモノ「だけ」を提供しようとしても、選ばれるわけありません。
営業も同様に数ある商品、サービスの中で相手に選んでもらおうとするならば、
より商品をあるいは自分自身を魅力的に示さなければなりません。

 

魅力的に見せるためには何をすべきか、
相手の話をよく聴くことです。

 

相手の話を最後まで聴いて、相手が本当に求めているものは何かを考えます。
言葉にしたモノだけではなく、話の中に隠れたモノに気付くことで
「この人はわかってる」と思わせることができます。
そこに信頼関係が生まれ、商品についてもっと前向きになってくれるでしょう。

 

大事なのは商品以上に「この人から買いたい」と思わせることなのです。

 

貴公子たちの場合、かぐや姫が指定した宝だけではなく、
言葉の裏に隠れた「私を一番に想ってくれている方はどなたかしら」
という思いに気付くべきでしたね。はい残念。

 

固まるのは仕方ないこと

③月の使者を前にして全く動けなかった地上の者たち
→この場面は「月の使者の不思議な力によって」動けなかったようですが、
現代で言えば、「気迫に押された」といったところでしょうか。

 

あるいは緊張からでしょうか。様々な要因が重なることもあるでしょう。
いずれにしても何も動けないでいては商品の良さを伝える以前の問題ですよね。

 

これは仕方ないところもありますが、気の持ちようでほぐれることもあります。
人は後ろ向きな状況でも、前向きに物事を考えることで本当に前向きな気持ちになるそうです。

 

「商品に対して後ろ向きな相手だけれども、ここからいかに魅力的に見せるかで反応が変わるかもしれない」
「この前の営業で成功してからも勉強したのだから自分を信じよう」

 

など、前向きに考えたり自信を持ったりすることもいいかもしれません。

 

 要は伝え方次第

④月の使者に嘘をついてだまそうとしたおじいさん
→だますのは良くないですね。今も昔もそれははっきりわかります。

 

営業先の相手に対して嘘をつくことは当然ですがよろしくありまん。
必要以上に商品の良さを盛っても、相手には必ずわかります。
あなたが思っているよりも相手はあなたを見ているのだと考えてください。
嘘をつくような人からは何も買う気にはならないですよね。失敗します。

 

必要以上に言葉を着飾ることなく、いかに魅力を伝えるか、
短所を利用してみましょう。

 

ただ短所を伝えるのではありません。
どんな商品にも長所と短所があります。では短所はなぜあるのか、
長所を伸ばした結果だからです。

 

他社より劣る部分は、他社より秀でた部分をつくったが故なのです。
つまりその部分はその商品の「こだわり」につながります。

 

うちの商品はここが他社よりは劣ります。
「しかし」
それはこの「こだわり」を徹底するためなのです。

 

例えばこのような伝え方をすればより商品の長所が引き立つように見えませんか?

長所でも短所でも伝え方次第で相手にとっての見え方が変わるのです。
さらに会話の中で相手が重要としている価値観に気付くことができれば、
商品の特徴でもそこにあてはまる要素を重点的に攻めていくことも大事なことです。

 

竹取のおじいさんも無理にだまそうとするのではなく、
自身の、あるいは地上の魅力を上手く伝えることに集中させたら良かったかもしれませんね。

 

あと一押しを忘れずに

⑤悲しみながら帰えるかぐや姫に「行かないで」と
自身の要望を主張しただけのおじいさんとおばあさん
→ただ端的に「行くな」と言われても説得力や訴求力がありませんね。

 

かぐや姫は「悲しみの中」月へと帰ります。
かぐや姫は地上に残りたいという気持ちがある証拠です。
そこであと一押し何かあればかぐや姫は留まったかもしれません。

 

営業で言うならばただひたすらに「買ってください」と訴えているだけです。
正直うっとうしいですね。
この状況は営業先の相手があと一押しで契約できそうなのに、
上手く誘導できなかったことと同じです。

 

この一押しが最後の要になります。

 

相手が契約しようか否かと悩んでいる時に、
ただ「お願いします」だけでは決定打になりません。

 

どんなに内容に納得していてもやはり「決断する」ことは誰しも多少なりとも勇気がいるものです。
あなたが相手の「言い訳」になってみてください。
相手が重きを置く価値観から、決断の理由を作って背中を押してあげてください。

 

例えば「限定」という言葉に魅力を感じる人には

「他よりも安かったから」
「今しか手に入らないものだから」

などの「言い訳」を最後に作ってください。

 

例えば話し相手(つまりあなたです)の態度に重きを置く人には
「この人がそこまで熱心に言うから」
と最後まで気を抜かず商品の魅力を伝えてください。

 

最後の一押しはこれまでの会話からの信頼関係や伝わり方にも影響されますが、
そこが上手くいけばトンッと背中を押してあと一歩を踏み出せるように導いてください。

 

導き方によっては契約成立、さらに念押しで追加の商品も買ってくれるかもしれません。
一つの緊張が解かれて気が緩んでいる状態ですから、成功率も上がります。

 

 

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まとめ

最後に営業のポイントとして

・アプローチ
・ヒヤリング
・商談
・クロージング

の流れがあります。
気が付いた方もいるかもしれませんが、
今回の流れはまさにそのままです。

 

①がアプローチ
②がヒヤリング
③④が商談(③は事前の心構えのような要素もありますが)
⑤がクロージング

でした。

 

全てを一度に変えようとせず、一つひとつ確実に成長させていけば
成功率も上がるでしょう。
一番は相手に合わせて商品の魅力を伝えることですから、
様々な人と会うことも大事なことかもしれませんね。
なぜなら竹取のおじいさんたちの失敗は、かぐや姫に限らず、
月の使者をよく理解もしないで説得しようとしたことが最大の原因なのですから・・・。

 

さて、いかがでしたでしょうか。
前提の部分が長くなって疲れたかと思います。申し訳ありません・・・。
そしてここまでお付き合いありがとうございました。

 

しかし古典は意外にも現代とつながる要素を持った文学作品です。
今回は『竹取物語』を取り上げましたが、他にも現代でも面白話として通じるものもあります。
昔の人が失敗したことを参考にして自分の魅力にしていくのも面白いと思います。

 

かぐや姫を引き留めるためにはどうすればよかったのか、
みなさんの営業力をさらに高めるためのきっかけにしていただければ幸いです。

 

 

 

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